アメリカ国務長官の広島訪問はオバマ大統領広島訪問の布石?

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2016年4月12日

伊勢志摩サミットに先駆け、G7諸国外相が「広島」にて会合を行いました。

今回、アメリカのケリー国務長官の訪問が大きな話題となりました。

アメリカの国務長官と言うと、日本でいう「外務大臣」であり、実質の序列としては、大統領、副大統領に次ぐ第3位の序列に値します。

これほどの地位にあるアメリカの政治家が「広島」を訪れたのは非常に大きな意味があります。

今回、どこのマスコミか分かりませんがケリー国務長官の広島訪問はある一定の「謝罪」の気持ちがあるのかどうかを尋ねた際、明確に「ノー」の返答をしたようです。

アメリカの中では現在でも、戦争当時トルーマン大統領に強く「原爆投下を進言し、決断させたバーンズ国務長官」の「原爆投下で100万人の命が救われた」という言ったのか、言わなかったのかよくわからない言葉が広まっており、このような認識になるのはしょうがない所です。

ただ個人的には、その当時も戦争に対する法律があるなかで、明らかな「民間人に対する無差別攻撃」である原爆投下は「戦争犯罪」であり、誰も裁かれていないのは不条理なところがあると思います。

しかしそれもこれも過去の事。

ケリー国務長官も戦後に育った世代であり、またアメリカの国務長官としての謝罪への考えを聞くマスコミの「国務長官は謝罪に対してノーと言いました」と報道したい、マスコミの「ストーリー」が見え隠れしてしまい、興ざめする質問でした。

どちらにせよアメリカの政治の中では一種のタブー視されてきた「広島・長崎訪問」に関して、その壁を少なからず乗り越えたことだけでも良かったと思われます。

核兵器完全廃絶は正直な話、「圧倒的国力の国家がすべての国家を支配下に置いた形の全世界統一国家」のようなものができない限り難しいでしょう。

その上で、アメリカの今後の動きはやはり最も注目される事です。

オバマ大統領の任期も1年を切っています。

再選できないオバマ大統領にとって、最後の1年は「歴史に名を残す功績」というのを欲しているでしょう。

その上での先日の「キューバとの国交回復」がありました。

もしかしたらこの伊勢志摩サミットで「オバマ大統領の電撃広島訪問」はあるかもしれません。