アメリカ大統領選と首相公選制

index1アメリカ大統領選の投票が始まっています。

日本でも、世界の他の国でも一応このニュースが本日では大きく取り上げられているところを見ると、やはり現在でも「世界のもっとも影響力のある国」としてアメリカ合衆国の存在は大きいのではないでしょうか?

民主党のオバマ候補は2選を目指し、共和党のロムニー候補はオバマ候補に挑みます。

たいがい現大統領に挑戦する候補者は不利な場合が大きいです。

やはり現大統領は選挙アピールを、実際の政治で直前に見せる事が出来る、しかしながら今回のハリケーン「Sandy」などの対応を間違えると逆に失政と取られ、選挙にも影響するもろ刃の剣です。

しかしながらたいがいは自分に優位な結果が出るような政策を直前に打ち出すので、やはり現職が有利でしょう。

現職を打ち破った候補として、近代の候補としてはレーガン元大統領クリントン元大統領でしょう。

方や元俳優、方や現大統領と比べルックスもさえた若者。

テレビ世代の大統領選、なんとなくわかるような気がします。

テレビが普及してからの大統領選としてはケネディ大統領あたりからですが、ご存知のようにケネディ大統領は暗殺、そしてニクソン大統領は辞職ということもあり、近代の大統領として正式に打ち破ったと言えるのは上記二人くらいしかいません。

それくらい現職を脅かすのは難しいという事です。

アメリカ大統領は初代大統領のワシントン大統領が3選を固辞したことを由来して、1期4年合計2期まで、という事に決められています。

アメリカ国民は良くも悪くも自分の選んだ大統領に最低4年は同じ船に乗る訳です。

それは選ぶ方も真剣になります。

我が国日本は、間接選挙をとり、われわれ国民により選ばれた議員が総理大臣を選ぶ方式です。

素直に考えれば、我々が選んだ議員だからしっかりした人を総理として選んでくれる、と思いたいのですが現実はそうではありません。

「ずれ」が生じます。

この「ずれ」が国民の総理大臣批判を生みだします。

国民は直接総理大臣を選んでないのですから、批判が出てきてしまうのはしょうがないところです。

では昨今叫ばれているような「首相公選制」を取るのか?

日本にはまだその成熟した法整備ができていないと思います。

アメリカ大統領は予備選を含めほぼ1年間を大統領選に費やします。

それだけ大統領候補者の顔も分かるし素性も分かるし、その上で決めるわけです。

たとえば日本でも公選制として地方自治体の長があります。

わずか告示後2週間程度の選挙活動で、その候補の素性が分かる訳ありません。

結果選ばれるのが、知名度の高く政治経験の乏しい「漫才師」や「芸能人」になってしまうのです。

首相公選制は良い考えかと思いますが、やはり国民に「知らせる努力」をし、法整備が整った後にするべきかと思います。

とりあえずアメリカの大統領選は本日で結審です。