happy new year。
昨年、2011年は日本にとっても世界にとっても激動の1年でした。
もうここで語ることはないでしょう。
日本人の良いところは、年をまたぐとともに良い事も悪い事も気持ち的にリセットできることではないでしょうか?
2012年 豊橋 足場レンタル 建設資材販売の三敬鋼機を改めて宜しくお願い致します
愛知県豊橋市・静岡県浜松市に拠点を置く軽仮設足場レンタル、建設資材販売の三敬鋼機株式会社のブログです。
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昨年、2011年は日本にとっても世界にとっても激動の1年でした。
もうここで語ることはないでしょう。
日本人の良いところは、年をまたぐとともに良い事も悪い事も気持ち的にリセットできることではないでしょうか?
2012年 豊橋 足場レンタル 建設資材販売の三敬鋼機を改めて宜しくお願い致します
クリスマスも終わり、日本ももう年末に向けて猛ダッシュでしょうか?
こちらバングラデシュではだんだんと寒くなってきていまして、平均気温も18度前後だと思われます。
朝晩は10度くらいに落ちてきます。
いくら南アジアといえど、環境が変わると滞在している場所の気温に応じて「寒い」と感じてしまうのが人間の身体の不思議ですよね。
さてこの季節、バングラデシュでは朝晩の霧が激しく、夜間の飛行機の着陸が難しくなっています。
バングラデシュではさすが観光小国だけあって、搭乗客の少なさも相まって国際線の離発着が夜間に行われることが多いです。
そこで問題になるのが「霧」
飛行機好きの方はご存知かもしれませんが、飛行機は「霧」にかなり弱いのです。
この時期の南アジアや中国などはどこも深い霧に覆われ、飛行機の遅延は日常茶飯事の状況になっています。
特に格安航空会社にその傾向が強くみられ、中には10時間遅延やら1日遅延などの話も多く、結局昼間に離発着する場合が多いです。
でしたら最初から昼間にフライトスケジュール組めば一番いいと思うんですが、なかなかそうもいかないようです。
先日はダッカ到着が無理で、なんとインドのコルカタに非常着陸して、航空会社がホテルを用意してくれた、という話も聞きました。
たしかにインドのコルカタはここから飛行機で45分ほど。
しかし日本人はビザが必要な国であり、ビザのない観光客をコルカタのホテルまでどのように送迎したのか、とても気になります。
この時期のバングラデシュ発着はとりあえず遅延が多いです。
あと1カ月もしたら改善しますので、それまではご辛抱を・・・。
北朝鮮の金正日総書記が亡くなったそうです。
日本のニュースについていけない、と思われそうですが、バングラデシュでもインターネットは容易にできますので、日本と同じ時間帯で知ることができています。
もちろん日本の新聞では1面かもしれませんが、バングラデシュの新聞では2~3面、というところ。
本日の1面は「寒さにより、新生児7名が死亡」というものでした。
バングラデシュでは極東の情勢より、先日のカダフィ大佐の殺害の方が報道が大きかったように思われます。
北朝鮮を含めた極東の情勢も、これで一つの転換期を迎えるのではないでしょうか?
最も北朝鮮に影響力を持っているといわれる中国も、来年には国家主席が変わります。
またアメリカ、ロシアを含めた様々な国で指導者の交代が起こる「2012年問題」が言われています。
今年は自然災害や、歴史の転換となる様々な事象が続きましたが、来年も大きな動きが続きそうです。
新年休暇がないため、まだまだ新年を迎える感覚がない私ですが、来年こそ素晴らしい年になることを心から祈ります。
先日はバングラデシュでのクリスマスの事を書きましたが、今回はかわってアメリカのクリスマス。
毎年、ニューヨークのロックフェラーセンターでのクリスマスツリーの点灯式にあらわされるように、クリスマスの本場とイメージされるアメリカですが、近年はだいぶ様変わりをしてきているようです。
こちらでは逆に移民国家の為に「公共の場所で特定宗教行事を祝うのはいかがなものか?」というような風潮があり、企業では「クリスマスカード」の代わりに「ホリデーカード」という形で、「クリスマスセール」を「ホリデーセール」という呼び名を使うところが増えています。
イスラム国のバングラデシュでクリスマスを祝うのに、本場のアメリカでは逆に宗教色を意識しすぎて萎縮してしまっている、というのが面白い対比ではないでしょうか?
それとともに、日本のクリスマスムードも海外では奇異に見えるそうです。
正直本場アメリカより盛り上がる日本のクリスマス。
世界でも最もありがたがっている珍しい非キリスト教国家ではないでしょうか?
日本も年末、クリスマスに向けてだいぶ活気を帯びてきたところでしょうか?
今年は特に自然災害から、さまざまな困難な状況が目の前に立ちはだかり、人々も「年末」「クリスマス」を迎える気持ちに、例年とは違う思いを持っている方も多いように思います。
さて、現在私が出張中のバングラデシュですが、何度も触れたようにここは「イスラム教の国」
「クリスマスや年末なんて関係なし」、と思われる方も多いと思いますが、たしかに年末は関係ありません。
普通に出勤日にあたります。
しかし、クリスマス
実はバングラデシュでもクリスマスは「国家の休日」として1日祝日となります。
バングラデシュでは国民の90%がイスラム教徒でありながら。やく9%ほどがインドを中心として広まっているヒンドゥー教徒、のこりを仏教徒やキリスト教徒が占めています。
しかしながらこの少数派のヒンドゥー教徒の祭日や、キリスト教徒の祭日も「異宗教も敬う意味」もあるのか一緒に祝う傾向があります。
イラク戦争をはじめとした中東での戦争で「キリスト教 対 イスラム教」のようなイメージを持っている方も多いと思いますが、実は「ユダヤ教」を含めて、この3つの宗教は「同じ神をあがめる、いわば経典の民」
ルーツが一緒の為、仲が悪いどころか「兄弟」みたいな関係なわけです。
同じ神様をあがめているわけです。
方や「ゴッド」と呼び、方や「アッラー」と呼びますが、「アッラー」も「ゴッド」も「神」という意味です。
これを当該の方たちは感じているかどうか、キリスト教側にしっかり聞きとったりしてはいませんが、私の周りのイスラム教の方たちは「キリスト教は兄弟宗教だから」という認識のを持っている人が多いように思います。
ここに関して宗教に疎い日本人には結構誤解が多いように思います。
しかし国によって、です。
より強い宗教国、たとえばメッカがある「サウジアラビア」や、イスラム革命によって現在の国の体制が始まった「パキスタン」や隣国「アフガニスタン」などはかなり強いイスラム教国なので、異教徒に対しての反発は大きいと予想されますが、その他の数あるイスラム教国はおおむねキリスト教に関して「兄弟宗教だから」という感情を持っている方が多いように思います。
結果的にバングラデシュも「クリスマス」は祝日になっております。
街もイルミネーションに飾られ、クリスマスツリーもここかしこに見えるところもあります。
意外かもしれませんが、日本人の方が宗教に疎いため、そういった事実を知らないことが多いのかもしれませんね。
先日、バングラデシュにて「大奥」というドラマを見ました。
先日お話したように、バングラデシュで日本語放送と言うのは大変貴重なので、日本で録画したDVDを見る時のほんの一瞬だけほっとする時間があります。
ところで、その「大奥」というドラマ、名前でお分かりだと思いますが江戸時代の大奥のお話。
そのドラマの中でふと気になったのですが、「現代人の日本語はどこの時代まで通じるのか?」という事です。
インターネットというのはすごいもの。
おなじような疑問を持たれている方がいるようで様々な意見がありますが、皆さんの意見を総合すると、たいがい江戸時代の末期ごろまでの人々の話は、現代人でもさほど無理なく会話ができそうです。
あまりイメージできませんが、「会話する」という事でなく「あくまで聞きとる」という事だけに集中すれば江戸時代中期ごろまでは、聞き取ることができそうです。
たとえば江戸時代中期と言えば8代将軍吉宗の頃。
吉宗の話している言葉が分かる、なんて状態はなかなかロマンがある話ではないでしょうか?
大手居酒屋チェーン「ワタミ」グループがバングラデシュの現地NGOと合弁で進出してくるそうです。
バングラデシュへの投資熱がいよいよ熱くなってきました。
今までも大手商社をはじめ。ユニクロやYKK。雪国まいたけなどが進出していますが、今度はワタミグループ。
どういった形の進出になるのかは分からないですが、市場としての魅力を感じているようです。
さて、そのバングラデシュでは居酒屋という形は日本のそれとは変わってくるように思えます。
何といってもメインの「お酒」が出てきません。
以前からお話しているようにイスラム社会では「お酒」は禁忌ではないものの「飲まないほうがよいもの」というような位置にあるようです。
日本人が購入するにも、各地の免税店でこっそり購入し、なるべく一般人に見えないように袋などでカモフラージュして自宅に持ち帰ります。
しかし自宅だけでしか楽しめない?というわけではなく、外国人の多いエリアのレストランでは普通にお酒が飲めます。
持っていくのです。
お酒を持っていき、「グラスを下さい」というとビール用にグラスを持ってきてくれます。
店によってはジョッキ型のグラスや、シャンパンを冷やすような氷を敷き詰めたバケットまで。
まぁ、これは外国人居住区だという意味合いがあるのかもしれませんが、このように全く飲めないというわけではなさそうです。
ただし、お酒の取り扱いは免許制になり店によってはもともとある場合もあります。
その場合のお酒の持ち込みは「持ち込み料」を取られますので、お気をつけて・・・
最近ではいろいろな方法があり、海外でも日本の番組が同時間で見られる方法があるようですが、私のバングラデシュの宿舎でみられる番組に日本語放送はありません。
バングラデシュもケーブル放送が多く、80近くのテレビチャンネルがありますが、通常みられるのは「NHKワールド」というNHKの英語版です。
そのほかはバングラデシュの放送局が大小合わせて10近く。
多いのは、さすがに隣国インドの番組で同数以上。
こちらの方は、まったくヒンディー語を理解しているわけではなさそうですが、小さいころからインドの番組に触れているだけあって、その雰囲気や単語だけでもそれなりに楽しんでいるようです。
そしてアメリカのCNN、イギリスの国営放送BBCも見られます。
英語が理解できれば、世界中どこでもやっていけるというのは本当ですね。
そして9.11以降に有名になったカタールの放送局「アルジャジーラ」も通常に見られることが、やはり土地柄を示しているのでしょう。
珍しいところではパキスタンの放送局が3つほど、イランの放送局が1つ、ドイツ、イタリア、ロシアがそれぞれ一つづつ見られます。
田舎の方ではまだまだ街頭テレビも活躍するのが中国と同じ。
日本ではインターネットの発達により「テレビ離れ」が叫ばれていますが、それは日本などの先進国に限ってのこと。
まだまだ後進国の人にとってテレビは高価なものであり、国民の娯楽であるようです。
12月、師走に入りました。
日本では本格的に寒さが感じられる気候のようですが、ここバングラデシュではまだ出かけるのには半袖で過ごしやすいです。
この時期は「乾季」あたるので、雨もほとんどなく良い気候ですが、いかんせん砂埃の舞う季節となり、普段の生活にそこだけ苦労しています。
もう1カ月もするとあっという間に新年。
ちなみにこちらは1月1日だからと言って、休みなわけではありません。
普通の1日となります。
私はあまり休みがいらないと思う性格のうえ、バングラデシュで休みだからと言ってやることもさしてないので、今年のような「休みなし」は正直ちょうどいいくらいと思っています。
皆さんが休みの間に、しっかり仕事を進めていこうかと思います。
それでは今月も頑張りましょう。
バングラデシュをはじめ、東南アジア諸国の平均的な部屋の床は「大理石」が多いです。
もしかしたら大理石ではないのかもしれませんが、石敷きの床であることは間違いないです。
私たち日本人ではどうしても木の床、畳の床、フローリングなどどちらかというと温かみのある床が多いのですが、酷暑と湿気とともに暮らす人たちにとって、この石敷きの床こそベストな選択なのでしょう。
こちらの方は、スリッパの人もいますし、そのままはだしで歩かれるかたもいます。
私はどうしても、この石敷きの床に慣れがなく、スリッパを使っていますが、夏の暑い日には素足の方が本当に気持ちの良いものなのでしょう。
さて、この石の床。
掃除するのにはとても楽です。
そのまま水を流しても平気なうえにスクレイパーなどを使い水を切れば、この酷暑の中で比較的早く乾いてしまいます。
バングラデシュに企業進出されている方はお手伝いさんに掃除してもらうことも多いと思いますが、自ら掃除をする私にとってこの床は比較的便利なものとなっています。
その国ごとに建築物の適性も変わっていくのですね。
日本も昔は頻繁に見られたもの・・・それが蚊帳です。
最近は、日本の夏はエアコンの「おやすみ機能」などで寝られたり、さらには網戸の性能も良くなり必要となくなってきているのかもしれませんが、バングラデシュではまだまだ「蚊帳」は大活躍します。
バングラデシュでは今の時期、冬の時期がもっとも過ごしやすい気温であるとともに、「蚊」の季節でもあります。
しかしながら日本のあの黒くて小さな蚊と違い、白っぽいというかそのような色で大ぶりな蚊が、我々を襲ってきます。
この蚊が厄介なのが、まれに病気を運んでくること。
バングラデシュ滞在にはかならずかかるから注意しておけ、と言われるのが「デング熱」
熱が40°近くまで上がり、身体に斑点ができる症状が3日ほど続くと言われています。
もっと怖いのがマラリアです。
一応の予防注射は受けているのですが、やはり刺されないのが一番。
そんな時は「蚊帳」です。
まだまだバングラデシュでは簡単に手に入り、ホテルによっては「蚊帳」がもうすでに部屋にセットしたあるところもあります。
私も日本ではほとんどつかったことのない「蚊帳」ですが、その効能と安心感は圧倒的。
夜もぐっすり寝られます。
日本でもぜひ使いたいところですが、最近は見ませんね。
夏と言えば「節電」というのも代名詞になってきた今の時代。
意外と「蚊帳」の名誉回復も近いのかもしれません。
バングラデシュに着きました。
深夜到着の為、ダッカ市内のホテルに一泊しお昼前に宿舎に到着。
久々のバングラデシュの拠点を汗だくで掃除し、バングラデシュでの生活には欠かせないゴキブリも退治し、さっそく生活必需品の買い出しです。
本日は食料を中心に買いましたが、日本人の少ないバングラデシュ、しかしダッカには探せばそれなりにあるものです。
本日発見したのは「カレー粉」「そば」「そばつゆ」など純日本食。
バングラデシュに来る際には一生懸命日本食を仕入れて、積載重量精一杯に持ってくるんですが、ここまでダッカでそろうとなるとどんどん荷物も少なくなりそうです。
さてバングラデシュに限らず日本人が海外で暮らすうえで最も大事なのが「お米」
これさえ満足するものがあれば、それなりに生活にも充実感が出るものですが、バングラデシュにもなんとか手に入れられるものがあります。
もちろん探せば純日本米も売っているんですが、私が選ぶのが「クミラ米」というお米。
日本米の2分の1ほどの価格で購入できます。
「クミラ米」の「クミラ」というのはバングラデシュの都市の名前。
どうやら日本のお米をこちらで品種改良しながら育てたお米のようで、さしずめ兄弟みたいなものです。
1kg=50~70タカ(50円~70円ほど)でしょうか。
これも購入したし、今回はみそ汁用に「お味噌」もしっかり「納豆」も冷凍したものを必死に持ってきました。
これでしばらくは不自由なさそうです。
しかし今晩の夕飯は疲れたので、近所のレストランにてバングラ米によるビリヤニ(たきこみご飯)ですましました。
バングラデシュは本日11月7日より「コルバニ・イード」という犠牲祭が始まります。
というより、イスラム教各地で行われている行事だと思われます。
この時期は日本で言うと「お正月」
断食明けの8月の「イード」とともに、「イード」といえばこの2期間の時期をあらわします。
今回のイードは日本風に言うと「犠牲祭」
かつてアラーの神から「本当に私に忠誠を誓うのなら、あなたにとってもっとも大事なものをささげなさい」と言われた父親が、息子を生贄としてささげようとしたところ「あなたの忠誠心は分かったので、かわりにこれをささげなさい」と羊を与えられた・・・というのが由来らしいですが、もともとイスラム教でもない私が、その由来をどうのこうの説明すると誤解を与えそうなので、だいたいそんな感じということだけ覚えて頂ければ・・と思います。
バングラデシュを含め、イスラム諸国では道路のそこかしこで羊や牛をさばき、その肉を皆さんで分け与える、という光景が見られます。
ただし、それは公衆の面前で行われますので、慣れていない方は要注意。
かなりグロテスクな光景ですが、イスラム社会では当然の事。
切り分け方も、それなりの手順がある、という厳格なものです。
敬遠せずに、郷に入ってみましよう。
この時期は会社ではボーナスがふるまわれ、従業員は各地に帰省。
あの有名な「電車へ山なりの人の大移動」はこの時期に行われるというものです。
バングラデシュで働く日本人も日本に帰郷したり、食材を買いだめしたりしてこの時期に備えます。
日本の正月も、コンビニがなかった時代は、食材の買いだめに走りましたよね。
そういった雰囲気です。
イスラム社会ではこの時期、最大の祝日を迎えます。
バングラデシュへの再渡航が11月15日にきまりました。
また、あの猛烈な日々が始まります。
ところで私が拠点としているここ中部空港からバングラデシュへの渡航方法もいくつかになります。
経由地としては
①キャセイパシフィック航空による香港経由
②タイ航空によるバンコク経由
③シンガポール航空によるシンガポール経由
④中国南方・東方航空による北京・上海経由
というのがポピュラーではないでしょうか?
エティハド航空によるアブダビ経由というのもありますが、なかなか時間がかかりますのでこれははずします。
成田や関空などになるとマレーシア航空によるマレーシア経由が追加されるようです。
香港、シンガポール経由であればどちらかというとスムーズに1日でバングラデシュに到着しますが、中部からバンコク経由だと往路のみバンコクでの1泊が必要となる時刻表のようです。
中国経由だと、ほぼ北京・上海の大都市より地方都市を一つはさんでの経由になりますので、これも旅程は長いです。
しかし航空券の安さから言えば圧倒的に中国経由が安い状況になっています。
「中国はなんでも安い国」というのが航空業界まで及んでいるんでしょうね。
私はもちろん今回も中国経由です。
TPP交渉に参加の是非が討論されています。
TPP交渉参加国に日本を含めると、交渉参加国のGDP規模比率で言うと「アメリカ1ヶ国で70%!!日本で20%強」のこり8ヶ国で10%というほとんどがアメリカのための制度なのを気づいていますでしょうか?
「環太平洋」と銘打っていますが、そのほとんどがアメリカの為のものなのは明らかです。
関税が自動車やテレビの輸出の障壁となり先にアメリカとの関税撤廃した韓国に勝てないと言いますが、アメリカの自動車の関税は2,5%、テレビの関税は5%です。
しかもそういった分野の6割~8割の工場はすでにアメリカにあり、関税の撤廃の効果もない部分が多いのです。
この空前の円高の中、このすでに少ない関税を撤廃したところで輸出が増えていくでしょうか?
先日、農水省と経産省のTPP参加による経済試算が大きく異なることを受けた内閣府のまとめた経済試算は「10年間の累積で2,7兆円の増加」と出しました。
大きく見えますが、日本のGDPは530兆円ほど。増加率は「0,o54%ほど」しかありません。
それでも関税撤廃で日本の工業製品がアメリカで展開できるかというと、アメリカは長引く不況下で「輸出倍増計画」を打ち出しています。
輸入を控え、輸出を増大させる事を明言しています。
ではアメリカはどこを狙うのか? 先ほどのGDP比率で明らかですが「日本の市場を取る!」という事です。
TPP推進論者はアメリカと韓国とのFTA協定を受けて「韓国に後れをとってはまずい」と言いますが、韓国はこの結果どうなったのか?
韓国は日本と同じで「現地生産」をしているので、関税撤廃にあまり意味がなかった。
では何を失ったか?
・コメの自由化は阻止しましたが、あとは自由化。
・農協・漁協の共済・郵便局の保険サービスは3年以内に解体。アメリカの保険会社が進出可能になる。
・自動車の排ガス規制、安全基準、自動車の税制はアメリカの優位になるよう変更させられるようになる
・知的財産権制度はアメリカの要求を丸飲み。
・韓国政府が決定した薬価が「安すぎる」とアメリカの製薬会社が不服を申し立てたら、韓国政府に見直しをすることができる。
・放送法の外資規制は緩和
もうすでにアメリカは韓国に対して行った要求を日本に行っています。
これは韓国とアメリカの2国間の協定なので、今回のTTPの多国間が絡まってくると違った見方もあるかもしれません。
しかしこの多国間での協定の中で、このようなアメリカ一人勝ち、日本の一人負けの状況ができるのか?
このTPP多国間の中で「工業製品を輸出して農業が弱い国は日本のみ」で「ほかの国は農産物やエネルギー資源の輸出国」であるという事です。
しかも日本のマスコミはこぞって「不利益をこうむるのは農業だけ」のような喧伝をしていますが、このTPPは農業を含め「21分野」での交渉になります。
農業だけがフューチャーされていますが、アメリカの狙いは「日本の保険・金融」と言われています。
日本政府の見解は「まだこれが交渉にあがるかも分からない」と言いますが、もちろん日本が交渉のテーブルについていないので、この話題が現在の参加表明国で上がらないのは当然です。
今の議論はTPPに参加・不参加の前段階の「交渉に参加するか・しないか」という議論です。
「とりあえず議論に参加しないと何も意見が言えないうちに決まってしまう」「話の内容が不服なら出れば良い」というのが賛成派の主張ですが、現在の外交の常識では「交渉に参加したら、形式的には出ることはできても、実際は難しい」と玄葉外務大臣自身も言っています。
これまでの弱腰外交の日本が「交渉に参加しますが、やっぱりやめます」なんて事は言えないのは歴史的からみても明らかです。
まだ何も政府の意思決定が見えない、国民にも知らされてない状況で交渉に入るのは明らかに危ないです。
この議論の決着が「オバマ大統領の出身ハワイでアメリカ議長国で行われる11月10日」がデッドラインのような雰囲気ですが、まだ国内の議論が未成熟な状態で決めてしまうのでしょうか?
ではなぜ政府が焦ってTPP参加に前のめりなのか?
日本はアメリカとの普天間問題の事もあり、来年の大統領選を見据えて支持率低迷にあえぐオバマ大統領に「せめてものお土産を持たせたい」という気持ちが先に立ってしまっているような感じです。
韓国との2国間の協定により、オバマ大統領は一般教書演説で「アメリカの雇用が7万人増えた」と言いましたが、これは「韓国の雇用が7万人奪われた」という事です。
実は上記の意見は京都大学の中野剛志准教授のフジテレビ「とくダネ」内の意見です。
この解説の態度があまりに常軌を逸した怒りの表現だったことが話題に上がっていたので見てみたら、たしかに言葉尻はとても冷静を書いていましたが、解説の内容は至極まともな意見でとても分かりやすかったので、文字に起こしてみました。
大手新聞各紙とは違った意見だと思います。
しかし意外と的を得ていると感じています。